かつて訪ねた何処か
南仏の地下倉庫に置き去りにしていた古い写真を先日、娘が郵送してくれた。
私は整理下手である。乱雑なりの秩序を保っている人もいるが、私の場合はひたすら乱雑のみで、人生の半分以上の時間を紛失物探しに費やしてきたような気がする。
送られてきた大量の写真にしても乱脈そのもので、日付けもなければ撮影場所のデータなんて残していない。いつ何処で撮ったのか思い出せないものが多々ある。当時の相方も写真が好きだったので、相方が撮ったものも混じっている可能性がある。
この写真もそんな1枚だ。さっぱり記憶にない。奇岩の浜景からするとたぶんブルターニュのカンカールあたりだろうか。晩秋に南仏から最北端のル・コンケの岬まで、途中で迷子になりながら千数百キロあまりを車で走ったことがある。そのときの1枚かも知れない。しかし相方も初冬に仕事でカンカールを訪ねているので、あるいは彼女が撮影した風景かも知れない。場所も日時も撮影者も不明。そんな写真がたくさんある。
ときおり夢を見る。故郷の福岡の地下鉄に乗り、新宿を経由してパリのクリシーの駅で下車すると、そこは南仏のカルカソンヌの城壁の中で、城壁を出ると銃弾の音が響き、サラエボの光景が広がっていたりする。夢は誰しも乱脈なものだろうが、私の夢の乱脈さは何だか少しさびしい。或る土地を愛し、そこにしっかり根を下ろせなかったさびしさを目覚めたときに感じる。いつの日か、訪ねたことのある土地を再訪したいと思うのだが、それが何処だったのかさえ分からない淡い喪失感とワンセットになっている。
Winでのフォントのレンダリング
動作確認用にWin_XPを使っているが、そのたびにどうにかならんのかと思うのが Windows でのフォントの汚さ。同じように感じているWinユーザも多いらしく、なんと、Winの文字描画を担当する API をオーバーライドする「gdi++.dll」というオープンソースが存在する。
さっそくインストールしてみた。右記の2つのスクリーンショットをご覧あれ。
上図が gdi++.dll をオフにした状態で、下図がオンの状態。
設定ファイル(.ini)でレンダリングのクオリティレベルが調整できる。デフォルトでは Quality=1 になっているが、これではあまり違いが感じられないので =3 に設定してみた。
ブログネームやエントリタイトルなどの大きなサイズのフォントは抜群に美しい。しかし 10px 前後になると、それを美しいと感じるかどうか賛否両論あるようだ。「疲れ目で滲んで見えるときのフォント」という批判もあり、確かに可読性はあまり良いとは言えない。しかもコンテンツだけじゃなく、ブラウザのメニューもレンダリングしてしまう。
そうした批判をもっともだと思いつつも、私はけっこう気に入ってしまった。
gdi++.exe にブラウザ・アプリをドラッグ&ドロップすればOKなのだが、面倒なので下記のようなショートカットを作った(IE FireFoxの場合)。
"c:¥Program Files¥gdi++20060926¥gdi++.exe" "c:¥Program Files¥Mozilla Firefox¥firefox.exe"
動作確認用だったのに、このツールのおかげで Windows でサーフィンするのが楽しくなった。フォントは大事である。MacOSX 並みのレンダリングを発揮してくれるなら Winユーザになってもいいなと思った。基本的に浮気性なので。minima 改訂版リリース
ミニなスライドショーツール minima をちょっと改良。
改良その1。センターぞろえにした。え? いままでセンターじゃなかったの?と呆れないでほしい。左上120度からドロップシャドーを入れている関係で、右側余白を4ピクセルほど多めに取っていたわけだが、ピクセル単位できっちりセンターそろえしたかった方には、さぞかしこの微妙な違いが邪魔だったろう。なので、左側にも4ピクセル余白を足して <center>タグで簡単にセンタリングできるようにした。
改良ってそれだけ? …ではなく、lightbox系ツールを使いたいのに Flash によるブログアクセサリが隠れてくれないとお嘆きの方のために、wmodeパラメータを足した。最初からそうしてりゃ良かったのにという話だが。
まあここまでは枝葉で、今回の改良の目玉はそんなことではなく、今年4月にマイクロソフト社が行なった Internet ExplorerのActiveXコントロールの処理変更に対応させた点。FlashやShockwaveによるアクティブコンテンツの対話的処理が自動化されなくなり、1度クリックしないと反応しなくなったことにご不満なアイイー利用者のあなた。だから IEを捨てませうという話じゃなくて(捨てたほうがいいと思うが)minima改訂版ではその点をJavaScriptで対応し、どうせJSを使うならブログのサイドバーへの表示もJSでやっちゃうことにした。
<script type="text/javascript" src="Your_URL/minima.js"></script>
インラインフレームではなく、上記のようにJSで呼び込む仕様。もちろんエントリ本文でも利用できる。minima本体の背景カラーは透明。というかwmodeでカラー設定が無効化されているので、つまりどんな背景のページ(豹柄だろうとパンダ模様だろうと)でもシャドーレイヤーがきれいに表現できるようになった(豹柄とかで試してないけどOKのはず)
ということで、詳しい設置方法はダウンロード・ファイル同梱のマニュアルに書いてあるので、よろしければお持ち帰りのほどを。flaファイルもどうぞ。
- Download : minima 改訂版 (zip.file)
- Download : minima 改訂版 (sit.file)
- Download : minima.flaファイル (zip.file)
- Flashスライドショー解説編(2006/03/29)
- スライドショー・ツール minima(2006/03/26)
IE6での透過PNG画像の表示
相変わらず、日記ならぬ月記のような更新頻度。
昨夜イベントがひとつ終わった息抜きに、仕事用サイトを少し修正してみた。
右図のようにアナログ風味なサイトで、背景画像として、廃墟の石壁の前に立つモデルの写真を使っている。そしてその石壁の部分にナヴィゲーションのアイコンを配置しているわけだが、背景画像と馴染ませるために、やはりここは透明画像を使いたいところ。
個人的にGIFは嫌いである。圧縮アルゴリズムの特許権問題もあるし、なによりジャギーが美しくない。PNGという完璧な透過画像を生成する形式があるのだからそれを使わない手はない。ところがである。世界最高のクソ・ブラウザ 世界最高の普及率を誇るIEでは透過PNGを表示できない(下図参照)というクソ厄介な問題がある。
もっともシンプルでスマートな解決策はIEを速やかにアンイストールすることだ。さようならIE。FireFoxやSleipnirを使いませう。もしくは IE7(何かと問題の多いらしいが)に切り替えませう。マジでそうお薦めしたいところだが、ここでIE撲滅を叫んでも無意味なので、面倒臭いけども対策を考えてみようと思ふ。
ググルであれこれ調べてみたところ、いろんな解決法が見つかったのだが、どれもこれもかなり手がかかる。シンプルな手法はないものか。そう思ってさらに調べてみたら、下記の2つの手法が見つかった。
Afternoon Cafeさんの手法では透過PNG画像を1点のみ表示させることが可能。たとえば共通ヘッダー画像のみを透過画像にしたいときなどには便利なのだが、私のようなケースでは1点のみじゃ足らない。なので、Hiro Kondaさんのやり方を倣うことにした。
以下、その導入のまとめ。
- 上記サイト「ビヘイビア ダウンロード → png2vml.htc」をありがたく頂戴する。
- png2vml.htcjをサーバの任意の場所にアップロードする。
- CSSのbody要素に下記のように追加する。
body {behavior: url(http://your_site/png2vml.htc);}
- 透過させたいPNG画像に class="AlphaPng" を加える。
<img src="hoge.png" width="50" height="50" alt="hoge" class="AlphaPng" />
以上で終わり。素晴らしく簡単でしょ。
ただしこれだけだと <a> タグ内のリンク画像にマウスオーバーしたときにポインターが表示されない問題が残るので、CSSに下記のような記述を加える。
/* ナヴィゲーション・アイコンのクラス属性が .navi-icon である場合のサンプル*/以上の手順を経て私の仕事用サイトのPNG画像もIE6で透過表示されるようになった。
.navi-icon .AlphaPng {cursor: pointer;}
しかし本音を言えば、IEのためのギミックやハックに時間をかけたくない。ヤ○ーなどの大手が IEのみ対応のコンテンツを配信したり、そうしたウェブ上でのパワーポリティックが理由でIEの今があり、それはネットの未来にとってよろしくない。やはりもっとも正しい対処法はIEのアンインストールだと、ちょっと怒ったふりして言ってみる。
杖立のしるしはぼくらのしるし
生活風景をデザインし、杖立温泉街(熊本県阿蘇郡小国町)でまちづくりをしながら生活している我が盟友・田北雅裕さん。その彼の企画による熊本・杖立温泉街のロゴマークの募集・選考を行う「杖立のしるしはぼくらのしるし。」が何気に面白そう。
ロゴマークの応募資格は杖立イベントのワークショップ参加者限定なので、私は応募することができない。仮に応募できたとしても、もしも最優秀賞(賞金十万円、一泊2食付き旅館宿泊券)をゲットしようものなら田北さんとの盟友裏工作疑惑に発展しかねない。ぼくらのしるしは清い関係のしるしなので、今回は涙を飲んで賞金十万円を見送りたい。ちなみに公募〆切は10月15日。選考委員長は日比野克彦さんである。
またロゴマーク公募とは別に『最近の日比野さん』というイベントもあり、文字どおり最近の日比野さんの活動について、そして杖立温泉街の印象についてなど、浴衣姿でお酒を飲みながらゆるりと話をする会も企画されている。
杖立、面白し。興味のある方はサイト『杖立ラボ』を要チェックのこと。
後記:
ロゴマークの受賞者が決定したそうです。
詳細はこちら ⇒ http://lab.tsuetate.com/logo/